公的年金に学ぶ!投資において重要な「資産ポートフォリオ」の組み方

この記事はどんな人向け?

資産運用初心者の方

この記事の概要

資産ポートフォリオとは「あなたの持つ金融資産の割合」のことです。
「預金や株式、投資信託、仮想通貨といった各金融資産を何%ずつ持っているか」ということですね。

さて、さっそくですが、
「あなたの資産ポートフォリオはあなたに最適な状態になっていますか?」

多分すぐに「はい」と答えられる人は少ないと思います。
実は最適なポートフォリオは同じ年収500万円の人でも年齢や手元の資産状況などによって異なります

今回は公的年金の運用手法を見ながら、あなたにとって最適なポートフォリオを考える方法をお伝えします。

これを読めば、銀行員や保険のセールスマンの営業に話術に流されず、自分にとって必要なポートフォリオを組むことができるようになります。

日本の公的年金の運用手法

日本の公的年金は年金積立金管理運用独立行政法人(=GPIF)が資産運用しています。
GPIFの運用のベースとなる基本ポートフォリオの考え方はHPを見れば、きちんと説明してあります。
しかし、とても長いので要約して説明します。

軸となるのは「長期保有目線」「低リスク」です。

【参照:年金積立金管理運用独立行政法人HP】
https://www.gpif.go.jp/gpif/portfolio.html

特徴①長期保有目線

まず、公的年金制度は今後長期にわたって続くものです。
だから、GPIFの基本ポートフォリオは長期保有目線となっています。
また、長期的な運用においては、基本となる資産構成割合を長期間維持することで効率的かつ良い運用結果となることも説明されています。

特徴②低リスク

公的年金は老後や万が一を支えるものです。
その資産がなくなってしまっては困るのでGPIFの基本ポートフォリオは比較的低リスクです。

とはいえ、賃金の上昇より運用利回りが低いと、積立している年金の価値が相対的に低くなってしまいます
そのため年間運用利回りの目標値は「賃金上昇率+1.7%」となっています。

実際のGPIFの資産ポートフォリオ

現在の資産ポートフォリオは以下のとおりです。

「国内株式25%、海外株式25%、国内債券25%、海外債券25%」

以前は割合がもう少し大きかったのですが、債券の利回りが低下したため、2020年4月から株式の割合を大きくしました。

そして、運用成績は直近20年間の平均が3.78%/年です。

【参照:年金積立金管理運用独立行政法人HP】
https://www.gpif.go.jp/gpif/investment_return_target.html

3.78%/年という数字だけ見ると、少なく感じるかもしれません。
しかし、もし、100万円を20年間3.78%の利回りで運用し続けると、約210万円になります

 

20年で約2倍になると思うと年利3.78%も侮れないですよね。

あなたに最適な資産ポートフォリオとは

さて、ここからが本題です。
あなたの資産ポートフォリオはどうなっているでしょうか。

GPIFのポートフォリオを基に考える

株式は長期的にみると比較的大きなリターンが見込めます。

下の図はS&P500というアメリカの代表的な株価指数の過去30年間の推移です。
30年間でなんと3700%上昇しています。

しかし、2009年のリーマンショックや2020年のコロナショックの時には大きく下落しています。
このようにタイミング次第では損失が大きくなる可能性も秘めています。
※仮想通貨も同じような傾向があります。

さて、債券はどうでしょうか。
債券は発行体がなくならない限りは安定的なリターンを得ることができます。

下の図はアメリカの10年債の利回りの1970年1月~2021年11月のチャートです。
債券の利回りは現在最低水準ではありますが、それでも1.5%程度あります。

このような特徴を考慮しつつ、GPIFのポートフォリオを基準に自分の資産ポートフォリオを検討するとよいでしょう。
検討する時には、あなたが取るべきリスクを理解しておく必要があります。
取るべきリスクを考えるうえで特に重要なのは「年齢」と「手元資産状況」です。

年齢によって取るべきリスクは変わる

年齢によって運用できる期間が異なってくるため取れるリスクの範囲が変わってきます。

たとえば、あなたが20代であれば、働けなくなる老後までは時間があります
なので、30代や40代で一時的な損失が発生しても次の価格の上昇まで待てばよいだけです。
だから、多少リスクが大きくてもリターンが大きい株式や仮想通貨の割合を多くすることができます

一方で、あなたが50代であれば、老後に向けて確実に資産を増やす必要があります
もし、老後退職したタイミングで資産が大きく減った状態になってしまうと困ります。
生活するためには損失が出ていようが資産を切り崩す必要があるからです。
だから、価格の下落の可能性も高い株式の割合を抑えて、確度の高い債券の割合を多くする必要があります

手元の資産状況に応じて取るべきリスクは変わる

現在の手元の資産状況によっても取らないといないリスクの範囲は変わってきます。
ここではあなたが25歳で老後に向けて5000万円準備したいと仮定します。

もし、現在手元に200万円しかなかったとしたら、老後に向けて大きなリターンを狙う必要があります。
債券だけでは40年あっても200万円は5000万円にはならないからです。
したがって、ハイリスクハイリターンの株式や仮想通貨を多めに取り入れる必要があります。

もし、現在既に手元に3000万円あるとしたら、今後年間利回りが1.5%あれば35年程度で5000万円になります。
だから、債券のみでも目標額を達成することができます。

まとめ

まず、GPIFの基本ポートフォリオについて振り返ります。

✅低リスク(国内株式25%、海外株式25%、国内債券25%、海外債券25%)
✅長期保有が前提
✅直近20年の運用成績は3.78%/年

自分の資産ポートフォリオを決める時には、このGPIFの基本ポートフォリオをベースに考えてみましょう。
GPIFより高いリターンを狙うなら、株式や仮想通貨といったハイリスクハイリターンの商品割合を増やしましょう。
GPIFよりも保守的に低リターンでよいのであれば、債券の割合を増やしましょう。

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